危険な薬剤を使わない蚊取り器 ブラックホール

2008年6月4週号

 

酸化チタン光触媒技術蚊取り器。
電源を入れておくだけで、面白いように蚊が取れます。


●病気を媒介する蚊

 耳元で「ブーン」と不快な音をたてる蚊、刺された「かゆみ」は、人間のみならずペットや家畜に対してもストレスや病気を引き起こすやっかいなものです。蚊が媒介する病気としては日本脳炎、マラリア、黄熱病、フィラリアなどが有名です。温暖化の影響で日本国内にいつ熱帯性の病気が侵入しないとも限りません。
 今年2008年2月、南米パラグアイで34年ぶりに黄熱病が確認され、8人が死亡。昨年2007年夏、熱帯病とは無縁だったはずのイタリア北東部の村で、アフリカ東部で発見されたウイルス性感染症チクングニア熱が流行しました。1997~1998年、2006~2007年には東アフリカで家畜から蚊を媒介して感染するリフトバレー熱が大流行しました。国際赤十字は今年1月、「気候変動による気温上昇で、これまで発生しなかった地域にマラリアやデング熱など蚊が媒介する感染症が広がる可能性がある」と警告。日本でも、国立感染症研究所の小林睦生部長によると、デング熱やチクングニア熱を媒介するヒトスジシマカの生息域について、50年代は栃木県だった北限が、現在は秋田県、岩手県の付近まで北上していると訴えています。
 鳥インフルエンザも蚊が媒介に一役買う可能性があります。

●危険な蚊取り対策

 そんな蚊に対して、農薬入りの蚊取り線香、農薬を電熱で蒸散させる電子蚊取り器、農薬入り殺虫スプレー、薬剤入りの虫除けスプレーなどで対策をしている方がいます。しかし、それらは農薬中毒などの副作用を生じるもので、いわば蚊と心中するような対策といえます。
 オルターではこれまで菊花せんこう、天然成分防虫グッズなど、危険な薬剤に頼らないさまざまな安全な対策を提案してきています。今回は蚊にとってはまさに不幸な蚊取り器のご紹介です。

●酸化チタン光触媒技術を応用した安全な対策

 韓国のBIO・TRAP社が開発した蚊取り器「ブラックホール」は、二酸化チタンを触媒とする光触媒反応で生成された炭酸ガスと湿気、誘虫ランプによる光と熱が蚊をおびき寄せ、吸引ファンによって蚊を捕獲するという原理の蚊取り器です。
 操作は電源を差しておくだけの簡単なもので、危険な薬剤の使用はありません。不快な悪臭、汚染を発生させません。環境にやさしく、赤ちゃん、アレルギーなど体の弱い方、ペット、家畜などにも無害の優れものです。音が静かで周囲も汚しません。ランニングコストもつけっぱなしで月500円程度です。

●除菌や消臭にも活躍

 「ブラックホール」は蚊取り器としてだけでなく、二酸化チタン光触媒による分解作用で、室内の不快な悪臭、たばこ臭、ペット臭などの消臭や除菌効果をもたらし、快適な生活空間づくりにも役立ちます。
 韓国、中国、インド、ヨーロッパ、アメリカで先行販売が行なわれ、5年で10万台を越える大ヒットとなっています。日本では日本総輸入・販売元:プレマ株式会社によって2004年から販売が開始されています。オルターへのご紹介は、対面だっこひも「はぐくまくん」の取扱い窓口・楽istの嘉納未来子 さんです。プレマ(株)の元スタッフだった関係です。

BIO・TRAP社の蚊取り器 ブラックホール
 蚊は、人や動物が発散するCO2や体温を感じることで、たとえ暗がりでもターゲットを探し出しています。紫外線にも敏感に反応します。ブラックホールは誘虫ランプが発する近紫外線・熱と、二酸化チタンが触媒する光触媒反応による炭酸ガスや湿気によって、蚊の好む環境をつくりだし、蚊をおびき寄せて吸引ファンで捕獲する蚊取り器です。
 光触媒反応とは、二酸化チタンなどを触媒とした光エネルギーによる酸化分解反応をいいます。太陽光や紫外線中のわずかな近紫外線が二酸化チタンの表面に照射されることにより、悪臭を出す微粒子を分解して空気を浄化し、雑菌を分解(殺菌)します。二酸化チタンは無害と考えてよく、光触媒反応の過程において消耗したり別の物質に変化することはありません。

●効果的な取付け場所
 あまり強い風が吹き抜ける所は効果的ではありません。家庭では玄関など薄暗くて風の吹きだまりに設置するのが効果的。病院、幼稚園、保育所、畜舎などの使用がおすすめです。
 取付けの高さは1.2~2mに。捕獲網に吸引された蚊はファンの風により封じ込められ、再び上部に逃れることはできません。
 ただし電源を切ると、まだ生きている蚊は逃げ出しますので、蚊取り器を開放するときは死んでいることを十分に確かめてから、もしくは高温蒸気などで蚊を殺してから開けてください。

びっくりするほどよく捕れる!
赤ちゃんやペットにも安心!
酸化チタン光触媒技術蚊取り器
ブラックホール

●安全
 殺虫剤などの化学薬品類の使用はありません。
●静か
 電撃殺虫器と違い、不快な衝撃音がなく、周囲も不潔になりません。
●除菌・消臭
 二酸化チタン光触媒による分解作用が、室内の消臭や除菌効果をもたらします。

使用上の注意
●電気製品なので雨など水濡れ不可。ショート、感電のおそれがあります。

●稼働中は紫外線が出ていますので、ランプをじっと見つめないでください。

●作動中の吸引ファンに触れないでください。怪我をする可能性があります。

●蚊があまりに大量にいる場合、週1回は必ずお手入れしてください。蚊を蓄える空間がオーバーフローしファンにまで到ると、モーターが強制的に圧迫されて火災を起こす危険性があります。

●手入れに際しては必ずスイッチを切り、電源プラグを抜いてください。

―文責 西川栄郎(オルター代表)―

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