EM技術を活用した無添加オーガニック赤ワイン

2006年12月1週号

チョコレートベリーの芳香。
渋味が少なく、
赤ワインが苦手な方にも
向いています。

●無添加の赤ワインがほしい
 ワインには一般に亜硫酸塩が添加されています。貯蔵中の酸化を防ぐのが目的です。昔は地下のワイン貯蔵庫の中でイオウを燃やし発生させた亜硫酸をコルクから浸透させるという形で酸化を防いでいました。
 この亜硫酸塩を添加しないでワインを酸化しないように長期保存するのは難しい事です。したがってオルターでも、これまで取り扱ってきた無添加ワインは、高畠有機農業提携センターのぶどうを原料に造った佐藤ぶどう酒の「高畠ワイン」と、無農薬ぶどうの生産者小林精一さんの「宝治ワイン」のみで、どちらも白ワインです。たいへん珍しい無添加のワインです。無添加なので、あまり長期に保存しておくのには向いていません。マスダの南アフリカ産オーガニック輸入ワインには、一部のスパークリングワインを除いて、良心的な量の亜硫酸塩が添加されています。
 一方、かねて会員から「無添加の赤ワインも欲しい」という声がありました。

●EM技術を活用したオーガニックぶどう 100%無添加赤ワイン
 オーストラリアのLewison Wines(ルイソン・ワインズ)社のジョン・ルーウィンさんは、ブドウ栽培や貯蔵にEM技術を活用して、"オーガニックぶどう100%"でかつ"無添加"の赤ワイン「Red Centre(レッドセンター)」を製造されています。レッドセンターの名前の由来は、オーストラリアを象徴する原住民アボリジニの聖地エアーズロックを抱いて広大に横たわる砂鉄を含んだ赤茶色の砂漠地帯、Red Centreです。オーストラリアのシンボルの名前に恥ずかしくない、貴重なEM赤ワインです。
 オルターへのご紹介は、EM製品でお世話になっているイーエムジャパン(信國祐介社長)からです。

●Lewison Wines社のオーガニック赤ワイン「レッドセンター」
●原料
 ぶどうはオーストラリアのマットソン農場の農園主、マーシュ・グッディソンさんが無農薬栽培した完熟ぶどうを使っています。ぶどうの品種はカベルネ・ソービニョン種とメルロー種です。
 農場は、メルボルンから内陸に入ったヴィクトリア州スワンヒル、百万年前の古代山脈が退化した所で、農園の広さは180エーカー(約22万坪)あり、そのうちぶどう栽培は110エーカーです。1997年にスタートして最初からオーガニックを目指し、107年前から小麦畑や大麦畑であったものを開墾。地質は肥沃なローム層(砂・粘土を等量に含む風化堆積土)で粘土と石灰を含んでいます。
 栽培には有用微生物群(EM)を利用して、農薬・化学肥料を一切使用せず、ボルドー液(硫酸銅と生石灰の混合物)などの有機認証の上で使用が認められている農薬も散布していません。オーガニック認証機関はOHGA(The Organic Harb Growers Association)です。肥料は牛糞堆肥、米ぬか、稲わらなど有機物をEM菌で発酵させた資材を使用しています。

●製造工程
 ワインへの加工はLewison Wines社ジョン・ルーウィンさんのワイン工場で行っています。ジョン・ルーウィンさんは、ぶどうの生産者マーシュ・グッディソンさんの義父です。すなわち家族でぶどう栽培からワイン製造まで一貫生産をなさっています。

①摘果収穫 ②浸し漬け。約7日間で発酵を始める ③種、皮などをろ過 ④タンクを移し変えて貯酒(約240日間) ⑤フィルターろ過。粗いセルロースを使用 ⑥瓶詰め ⑦貯蔵

酸化防止のため、EM-Xを加えています。EM-Xの原料は米ぬか(関東・北陸産EM栽培)、玄米(福井県産EM栽培)、パパイヤ(沖縄県産)、昆布(北海道産)です。亜硫酸塩などの食品添加物使用は一切ありません。
●市販のワインの問題点●
 昔は着色料や糖類などで出来た合成の粗悪なワインもどきが売られていましたが、最近はあまり見かけなくなったように思います。一応ワインと呼べるようなレベルのものが一般的になったようです。
 ワインの原料はぶどうです。まず、ぶどう栽培に使われる農薬の問題があります。またヨーロッパ方面のワインにはチェルノブイリ原発事故による放射能汚染の心配があります。赤ワインのポリフェノールが話題になり、世はワインブームですが、その産地を確かめられる事をお勧めします。ポリフェノールの摂取を期待するなら、無農薬の緑茶やりんごの方がよほど豊富に含有しています。
 ワインの加工段階で問題となるのは、酸化防止剤の添加です。昔はワイン貯蔵庫でイオウを燃やし、発生したイオン化合物をコルクから浸透させて保存性を高めていたのですが、現在ではビン充填時に亜硫酸塩を添加しています。
 この添加は業界ではいわば必要悪として行われてきています。安全性の立場からは勿論ない方が望ましいものです。EM-Xなどを工夫して酸化を防ぐ技術が登場してきた訳ですから、業界全体が無添加ワインへ向かう努力が必要になってきたと思います。

ー文責 西川栄郎(オルター代表)ー

ページの先頭へ